「その6」でお話したように、日本は、国としてはICCに正式に賛成できなくても、ICCのアイディア、考え方は支持していました。そして、2003年にICCが正式に発足するまで、そしてそれ以降(いこう:~の後)も、ずっとICCを支持し続けてきたのです。では、日本はどのようにしてICCを支持してきたのでしょうか?
●どうやってICCを支持してきたの?:ASPとの関わり
私たちの日本は、ICCを作るローマ規程の採択では署名はしませんでしたが、それからもずっと、ICCを本格的に作るためのPrepCom(プレップコム:準備委員会)という会議に参加してきました。国として正式に「署名」という行為(こうい:行いのこと)を行えない事情があっても、ICCの考えは支持しているのだから、こういった会議にもちゃんと参加しようと思い、積極的に参加して行ったのです。この会議への参加は、ICCが正式に発足する2003年まで続けられました。日本は会議のなかで、日本が提案できることを何でも提案してきました。そしてその提案は、現在のICCのあり方にもちゃんと反映(はんえい:表されて)されているのです。
注意:2003年以降は、準備について話し合うPrepComではなく
ASP(エーエスピー:締約国会議(ていやくこくかいぎ)という会議が開かれます。この会議はICCの締約国のうち、
2002年7月1日の条約発効日までにローマ規程に批准(ひじゅん:意味は
コチラ!)した国だけが、投票する権利を持つ全体の会議で、104カ国の国が参加しています。
日本は当然、投票権を持つ締約国ではありません。でも、ASPにはオブザーバー制度というものがあって、会議で投票はできないけど発言することができる権利を与えられています。つまり、日本はASPの正式な一員ではありませんが、会議に参加して、発言することもできるのです。ここでも日本は積極的に提案を行ってきました。結局、PrepComがなくなっても日本はずっと積極的にICCに関わってきたわけです。
日本がICCを支持するためにしてきたことは、まだまだありますよ。
ですから、皆さんも誇りをもって、日本のICC加盟を応援してくださいね!
次回は、ASP以外で日本がどうやってICCを支持してきたかを説明します。